食べているのに
体重が減る・・・
体重が6~12か月の間に4.5kg以上減る、または体重が5%以上減少する場合、医学的な「体重減少」に該当します。
体重の減少には、食事の量が減る、エネルギー消費が増える、栄養の吸収が悪くなるという三つの主要な理由があります。
これらの要因が互いに影響を及ぼしあうことも珍しくありません。
特にダイエットや意図的な減量をしていないのに、半年で体重が5%以上、または1年で10%以上減少する場合、あるいは本来の体重から20%以上減る場合には、何らかの健康上の問題が原因である可能性が高いとされます。
このような症状で
お悩みではありませんか?
- 食欲がない
- 生理が規則正しくきていない
- 頻脈や手指の震えがある
- 下痢、発熱、痛みなどの症状がある
- 気分が滅入っている、物事に興味がない
- ベルトや服が以前よりゆるくなったと感じる
- 生活の変化や精神的ストレスなどを抱えている
病気が原因で体重が減ることも?!
- のどの渇き、多飲、頻尿
- ひどい寝汗
- 下痢、便秘
- 発熱
- 咳、血痰
- 吐血
- 息切れ
など
何らかの疾患が原因で体重減少が起こっている場合、上記のような症状を合併することが多くなります。
体重減少の原因
体重の減少は、摂取した食事から得られるエネルギーと、体が消費するエネルギーとの間の不均衡により生じることがあります。
このバランスが崩れると、体が必要とするエネルギーが不足し、結果として体重が減少します。
さらに、人体の約60%を占める水分の喪失、すなわち脱水症状も体重の減少に寄与することがあります。
つまり、体重減少の背後には、エネルギーの不足や脱水症状が影響を与えている可能性があります。
食べても体重減少が
起こる病気
胃・十二指腸潰瘍、
慢性胃炎
胃の痛みや胃もたれ、吐き気などの不快症状が食欲を低下させます。
慢性胃炎が進行すると胃潰瘍へと発展することがあります。
吸収不良症候群
栄養素や水分が正常に吸収されずに栄養不足となり、体重が減少します。
慢性的な下痢や貧血、むくみなどの症状もみられることがあります。
胃がん
消化器のがんが進行すると、消化吸収機能が障害され、がん細胞に栄養を奪われるため体重が減少します。
また、胃がんが進行すると、食欲不振や胃を食べ物が通過しにくくなるため、体重減少を招く可能性があります。
糖尿病
膵臓から分泌されるインスリンの働きが不足することで、血糖値が慢性的に高まります。
そのため、糖質のエネルギー変換が困難となり、脂肪や筋肉中のタンパク質がエネルギー源として分解
・消費されるため、体重減少が起こることがあります。
甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、新陳代謝が活発になることで、普段通りの食事量でも体重が減少することがあります。
体重減少の検査
胃カメラ
内視鏡を使用して、食道、胃、十二指腸の内側を直接観察し、病変を早期に発見します。
当院では苦痛の少ない経鼻胃カメラ検査にも対応しております。せん。
超音波検査
腹部に超音波を照射し、肝臓、膵臓、胆嚢、腸管といった内臓の状態を詳しく調べる検査です。
血液検査
体内の異常を数値化し、特定の病気や病態を評価します。
受診すべきタイミング
急激な体重減少や体重減少以外の症状が見られた時には、医療機関を受診しましょう。
主に内科の受診が推奨されますが、状況によっては精神科の受診も選択肢になります。
診察では、体重減少の開始時期や減少量、1日の食事量、その他の症状などを尋ねられます。
以下のような体重減少や症状がみられる場合、何らかの疾患のサインである可能性があるため、早めに適切な医療機関で相談することが重要です。
- 1ヵ月で2㎏以上体重の体重減少
- 6~12ヵ月で4.5㎏以上の体重減少
- 6~12ヵ月で5%以上の体重減少
- 体重減少は上記には当てはまらない程度であるが、食欲不振、頭痛、のどの渇き、多飲、多尿、頻尿、倦怠感、かすみ目、甲状腺の腫れなど他の症状を伴っている